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リチウムイオン設備市場の予測が初下方修正

Industrial Automation

6 March 2024

Maya Xiao

マヤ・シャオ(Maya Xiao)

リサーチ部長

マヤは、自動車の電動化、システム自動化、ロボティクスの分野で学際的な技術的背景を有します。中国を拠点に、インタラクト・アナリシスのリチウムイオンバッテリーとフォークリフト調査のリードアナリストを務め、産業用ロボットと協働ロボットの市場もカバーしています。

リチウムイオンバッテリー産業は最も注目されているホット産業の一つとして、ここ数年、多国政策の支援を受けて、応用産業がどんどん豊富になり、そして、サプライチェーンが更に改善され、予測がしばしば最高を記録していました。

一方で、生産能力が常に合格ラインを下回っていましたが、やや急進的な生産計画が立てられており、市場予測も読みにくくなっています。本記事では、Interact Analysisが2022年4月と2023年9月に発表したリチウムイオンバッテリー市場予測を比較した上、リチウムイオンバッテリーの販売数量、生産能力、生産設備市場規模の3つの軸で比較していきます。
*2022年の数値は2022.04バージョンの中では、予測数値であり、2023.09バージョンの中では、実績数値です。

出荷量

電気自動車は依然として強い需要を示しており、そして、エネルギー貯蔵システム(ESS)の初期爆発が重なって、2022年、世界のリチウムイオンバッテリーの出荷実績は2022.04バージョンの予測より27.4% (+176.8GWh)高くなっていました。アジア太平洋地域では需要が安定的に増加しており、そして、欧州や北米ではOEMによる「フル電動化」戦略が実行され、出荷実績が予測を27.4%上回ったことにつながりました。

2025年のリチウムイオンバッテリー出荷量は1,345.8GWhから1,983.9GWhへと47.4%引き上げられています。電気自動車がトップシェア(~70%)を維持しています。それと同時に、エネルギー貯蔵システムが最も成長率の高い分野となっています。

生産能力

中日韓のバッテリー生産能力の爆発的な成長に続いて、2022年、企業は欧州と北米市場でより急進的な生産拡大戦略を実施し、上記2つの市場の生産能力は2022年新規増加した総生産能力の60%近くを占めていました。これ以外に、地元のゼロカーボン戦略と政府のバッテリーサプライチェーンのローカリゼーション戦略計画(北米地域のIRAと欧州の新しいバッテリー法)からも、いい影響を受けていました。2022年の実績では、世界のリチウムイオンバッテリーの生産能力は2022.04バージョンの予測より16.1%高くなっていました。

Interact Analysisデータベースによる生産能力予測は、主要バッテリー企業が公開した生産能力拡大計画に基づいたものです。我々が市場を過去5年間追跡した結果、計画生産能力と最終の実績生産能力の間には大きなギャップが見られます。一部企業の急進的な拡大計画や新規メーカーの参入は、無視できないほどの生産能力過剰を招いており、ご参考までに、2022年のリチウムイオンバッテリー業界全体の生産能力利用率は約50%にとどまっていました。それを踏まえて、我々は、新しいバージョンでは、公開された計画生産能力も再評価しました。2022年から2025年までの生産能力の複合年成長率は約31.0%であり、前のバージョンの29.3%をやや上回っていますが、やはり一定の不確定性があります。

生産設備市場規模

バッテリー設備の購入は典型的な先行投資であり、その市場の成長は、実際は、バッテリー工場が稼働するよりも早いです。よって、2020~2021年の設備市場成長は、実は2022年のバッテリー生産能力増加の一部を貸し越ししています。将来の生産能力の下方修正の影響を受け、2023.09バージョンでは2022年のリチウムイオン設備市場の実質規模が2022.04バージョンの予測より約2.1%下方修正しました。

一方、リチウムイオン設備市場規模の成長は、正比例するわけではありませんが、リチウムイオン生産能力の上昇と強く関連しています。設備市場の実績売上高は、設備の需要増加と生産ラインのスマート化程度によって決まります。マシンビジョン、検査、さらにはAIなど先進的な技術の導入により、自動化装置のバッテリー工場での応用可能性を増やしています。したがって、新しいバージョンでは、リチウムイオン製造装置の市場規模を約11.7%と上方修正しました。

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