2024年、中国製ホイールローダがブラジル輸入市場の半数を占める

Industrial Automation

8 May 2025

レネー・ジュ(Renee Ju)

リサーチ・アシスタント

レネーはリチウム電池および水素エネルギー分野の研究に注力し、商用車チームのデータベース構築を支援するとともに、一次・二次情報の調査、データ分析および業界分析を行っている。

ブラジルは、南米において最も重要な建設機械市場の一つである。Interact Analysisは、世界主要市場におけるオフハイウェイ機械の輸出入動向を継続的に追跡しており(本データは税関統計に基づき、中古機械を含む)、本稿では2024年におけるブラジル市場の油圧ショベルおよびホイールローダの輸出入状況を、前後編に分けて振り返る。本編では、ホイールローダ市場に焦点を当てる。

 

輸入ホイールローダのうち過半数が中国製

 

2024年、ブラジルのホイールローダ輸入台数は1万9,000台を超え、輸入額は約7億8,000万ドルに達した。全体として輸入市場は堅調に推移し、5月にピークを迎え、単月で2,000台超、輸入額は約1億ドルとなった。アジア太平洋地域(APAC)からの機械、特に中国を原産とする製品がブラジルのホイールローダ輸入市場を支配しており、中国製ホイールローダの数量シェアは6割超、金額ベースでは5割超を占めている。

注目すべきは、ブラジルが輸入する中国製機械の中には、斗山ボブキャット(Doosan Bobcat)やキャタピラー傘下の山工機械(Caterpillar-SEM)といった国際ブランドの中国生産品も含まれるが、それを除いても、中国ブランドの比率は全体の半数を超えている点である。主要ブランドとしては、柳工(LiuGong)や中聯重科(Zoomlion)などが挙げられる。

ブランド別に見ると、ホイールローダの輸入台数上位3ブランドは、斗山ボブキャット(Doosan Bobcat)、キャタピラー傘下の山工機械(Caterpillar-SEM)、およびJCBであり、3ブランド合計で約40%のシェアを占めた。輸入金額ベースでも、上位3ブランドは斗山ボブキャット(Doosan Bobcat)、JCB、山工機械(Caterpillar-SEM)であり、金額シェアは約40%に達している。

原産国別では、斗山ボブキャット(Doosan Bobcat)のホイールローダは主に中国およびチェコの生産拠点から輸入されている。JCBの機械は英国をはじめ、インドおよび米国の工場からも供給されている。一方、山工機械(Caterpillar-SEM)のホイールローダはすべて中国生産品である。

また、ブラジル国内ブランドであるFORZA BRも輸入ブランド上位10社にランクインしているが、実際には中国企業によるOEM(相手先ブランド生産)が中心となっている。機種別に見ると、2024年にブラジルで輸入されたホイールローダの主力は小型機種であり、代表的なモデルとしては、斗山ボブキャットのS450スキッドステアローダ、山工機械のSEM618D、JCBのJCB 1CXバックホーローダなどが挙げられる。

 

輸出ホイールローダの9割以上がアメリカ大陸向け

 

2024年、ブラジルは世界約90か国に対して1万4,000台超のホイールローダを輸出し、輸出総額は約11億2,000万ドルに達した。輸出は10月にピークを迎え、当月の輸出台数は1,500台を超え、金額は約1億2,000万ドルに上った。地域別に見ると、アメリカ大陸(Americas)がブラジルにとって最も重要な輸出先であり、数量・金額いずれの面でも約90%を占めている。その中でも、米国は最大の単一市場であり、台数・金額ともに4割超のシェアを占めた。ブラジル製ホイールローダの最大輸出先である米国は、2024年4月に相互関税(対等関税)政策を発表しており、今後この政策がブラジルのホイールローダ輸出に一定の影響を及ぼす可能性がある。

ブランド別に見ると、キャタピラー(Caterpillar)が輸出台数・金額ともに約50%のシェアを占め、ブラジルにおけるホイールローダ輸出ブランドの首位に立っている。キャタピラーはすでに1960年代からブラジルでの現地生産を開始しており、近年ではピラシカバ工場など主要拠点への近代化投資を継続的に実施している。

キャタピラー以外では、ケース・ニュー・ホーランド・インダストリアル(CNH Industrial)も比較的早期にブラジルで現地生産体制を確立しており、また、2001年にブラジル市場へ参入したJCB(ジェーシービー)も同様に現地生産を実現しており、ブラジルのホイールローダ輸出市場において一定のシェアを占めている。

Interact Analysisは、世界主要市場におけるオフハイウェイ機械の輸出入動向を継続的にモニタリングし、ユーザーに対してタイムリーかつ包括的な市場情報を提供している。
本輸出入データベースの主な特徴は以下の通りである。

  • 広範な市場カバレッジ:インド、ベトナム、ロシア、米国、メキシコ、ブラジル、チリ、アルゼンチンなど、主要国・地域を網羅。
  • 詳細なデータ:機種タイプ、輸出入企業・国、ブランド、モデル、数量、価格などの情報を含む。
  • 高頻度更新:月次で更新・提供。
  • 提供形式:ExcelデータベースおよびPower BIダッシュボードの形式で提供し、ユーザーの多様な利用ニーズに対応。

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